去来現
<去来現>以前朝のTVで、あるお坊様が「去来現」という言葉を説明なさっていました。これは、過去と現在と未来との関係。カウンセリングでも必要な考え方です。私達がいつもでも捉われてしまうのが過去の出来事。辛い、苦しい、悲しい、みじめなど、その当時受けた事象の感情を、忘れられずに悩みます。過去のことなのに、現在の自分が苦しむことに。現在が苦しいのなら、当然未来もまた苦しい。過去に捉われていたなら、その罠は未来にも繋がってしまいます。カウンセリングを自分の大切な使命として、活動なさっている方は大勢いらっしゃいます。今もまた勉強をなさっている方も多いでしょう。優しさと温かい心が存在しています。私自身も、カウンセラーの端くれとして生業を立ています。そして、人の心の難しさを、いつも感じております。大それた気持ちで臨んではおりませんが、その人の魂に触れることが適うのかどうか。これまで大勢の方の、悩みや苦しみを聴かせて頂いておりますが、どれだけお役に立てたのかは定かではありません。自分が気づかないまま、言葉や態度で傷つけてしまったことがあるのかも知れません。「今日お伺いして本当によかった!」と有り難い言葉を頂戴した時、「今日も学ばせて頂きました!」と感謝の気持ちが湧いて来ます。誰でも、未来が良くなることを願うでしょう。誰だって今の苦しみから逃れたい。長年にわたり、重い荷物を背負って来た方々に、「今日お話しを伺いましたので、あなたの荷物を半分私にも背負わせてくださいね!」と、口にしたこともありました。「あなたの未来が至福で満たされますように!」と心の中で願います。「去来現」、永遠の時の流れですね。